心の傷つき
人間は自分の心が傷つくことを恐れている。異性にふられる、会社をクビになる、仕事が評価されない…。人間は一日のうちに何回傷ついているか、はかりしれない。傷だらけでは身がもたないので、人間はいろんなことをやる。それを心の防衛と呼ぶ。あまりにもショックな現実を突きつけられると精神がショートしてしまうので、その危機を回避する回路が人間には備わっているのだ。
あこがれの彼女にふられても「結婚したら彼女を不幸にしたかもしれない」と考えて傷つきを回避するなどがそうである。これを心的防衛機制と名付けて体系化したのがフロイトの三女、アンナ・フロイト(1895~1982)である。
人間の精神はよくできている。現実の社会と、超自我に挟まれながら健気に生きる自我が自分の精神の崩壊を防ぐために12種類の働きを駆使しているのだ。
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