情熱
何かに夢中になって、時のたつのを忘れることがないだろうか。本を読んでいるとき、音楽に聞き入っているとき、暗くなるまでサッカーボールを蹴っていた、夢中になって絵を描き続けたなど、夢中になってしまった経験が誰にでもあるはずだ。そのエネルギーの源泉こそ情熱だ。打ち込んだ経験は、やがて勉強や仕事、趣味、育児などに変換されていく。
クライエントの中には、夢中になって勉強していたら「そんなに勉強すると体によくないから寝ろ」と言われたという。この人は後年、何事にも情熱を燃やすことができなくなってしまった。夢中になると体が悪くなる、という言葉を学ばされてしまったからだ。食事の時間も忘れて集中できるのは素晴らしい、と、この親は言うべきであった。
私はいつも、食べたい時に、食べたいものを、食べたいだけ与えることを親御さんに奨励している。情熱の火を燃やすのも、消してしまうのも、言葉一つにかかっているのだ。
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