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2012年3月の29件の記事

2012年3月31日 (土)

質問してきた時だけ

我が子に勉強を教えると、お互いに、感情的になってしまう、と、訴える親御さんが多い。子ども、聞く姿勢にならないという。逆に、自分で考えてごらん、などというと、子どもの方は、突き放されたように感じ、親に向かって「あっちに行け!」と言う結果となる。
優れた両親からみれば、じれったく感じて、顔に出るのである。
 子どもが質問してきた時だけ答える、これが鉄則である。大丈夫か?などと、つい言いたくなるものだが、ここは辛抱のしどころである。子どものペースに合わせてあげることもまた、親の泰然自若振りを示すよい機会ととらえたいものである。
高崎カルチャーセンター「心理カウンセラー養成講座」
4月 2日(月)午後6時45分~8時15分 一日体験説明会
4月16日(月)午後6時45分~8時45分 講座スタート
くわしくは、高崎カルチャーセンター(ウニクス高崎2階)電話027-361-2411(代)までお問い合わせください。
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2012年3月30日 (金)

宝の持ち腐れ

人は、人からかけられたひとことで、悲しみを乗り越えたり、奮起したりするものである。その悲しみに共感してくれた、ということだけで人はいやされたり、勇気がわいてくるものである。そんな経験を重ねるたびに、人は人とのコミュニケーションの大切さをかみしめるものである。
 言葉には、重さも形というものはない。それにもかわらず、言葉が重く胸に響いた、とか、心を明るくしてくれた、などと言葉の重要性を当たり前のように口にしている。人の心を動かし、体を元気づけるものが言葉であるならば、「君は素晴らしい人間になるよ」のひとことだけで、人は元気になれるはずである。人は、言葉という立派な道具を持っていながら、その力を使いきっているだろうか。宝の持ち腐れになっているのではないだろうか。

2012年3月29日 (木)

交流

人は、人との交流において、いろいろな顔で接している。ともだちと談笑するとき、会社で上司と接するとき、部下や顧客と接するとき…それぞれの場面でふさわしい態度を心得ている。この切り替えがうまくできるかどうかが、社会生活の鍵といえる。
 家に帰れば、夫や妻として、子どもとの交流では、父や母としての顔で接している。この切り替えがうまく機能しないと、「態度がなっていない」と言われたり、子どもと会話うまくできない、と悩むことになる。
 コミュニケーションの基本は対話である。相手の言葉にどう返事をしたらよいかを体験し、味わうことが大切である。その最初の場面こそ家庭である。次いで友人関係である。自分の言葉を否定せずに聞いてくれる相手を持つことができるかどうかが、円滑なコミュニケーションを保つ大切な人になっていくのである。

2012年3月28日 (水)

家庭環境

子どもたちは、さまざまな交遊関係の中から付き合い方を学んでいる。遊ぶ時、勉強を教わるとき、ゲームをするときなど、それぞれの場面の友人を持ちながら、交友関係を構築している。
 ここで、悪いことを経験せずに少年時代を過ごすだけの子がいたとしたら、これもまた問題である。親としてはハラハラするような友達関係を見ても、あまり干渉せずに見守ることが大事である。「あんな子と付き合ってはいけないよ」「そんなことはするんじゃないよ」などと、つい言葉をかけたくなるが、よほどのことがない限り、見守ることである。少しは悪の道に触れることも、幼い時代の経験としては必要だ。子どもたちは何が正しく、何が悪いことかをわきまえている。親御さんは、家庭で子どもたちを温かく見守り、世話行動に徹するだけでよいのである。温かく、包容力のある家庭があれば、子どもたちは必ず家に帰ってくるのである。
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2012年3月27日 (火)

寄り添う

コミュニケーションの基本は、相手の言葉に寄り添うことである。寄り添うとは、理解すること。相手に合わせるだけでは、理解とは言えないのだ。子どもが母に向かって「私のこと好き?」と問いかけたら、「好きよ」と答える。「大きくなった?」にも「大きくなったよ」と答える。これがコミュニケーションである。表面だけ合わせるのではなく、しっかりまなざしをかけながら答えることである。理解とは、愛することである。
 人はなぜ、繰り返し、「愛している」という言葉を求めるのだろうか。愛には実体がないからである。たとえ、愛の言葉をかけられたとしても、その瞬間には消えてしまうものだからである。そんなはかない言葉でも、人は繰り返し求め続ける。それによって人はいやされていくのである。その言葉は心の中で繰り返され、反響し、内的事実になっていく。お互いが、地球の裏側にいても、その言葉があれば、人は何とか生きていけるのである。

2012年3月26日 (月)

父の役割

父とはルールである。社会での掟を教える役割を担っている。この仕事がルーズだと、子どもは禁止を学ぶことができず、平気で法を破ったり、いじめたりする。逆に、厳しすぎると、子どもは、融通性のない頑固な人に育つか、自分を出せない正確の人物に育つ可能性は高くなる。厳しさの基準は、法律や規則である。社会での掟を守る父親に、子どもは自分を同一化して、父性を身につけていく。
 父の存在を表現した映画に、「ディアー・フランキー」がある。父の役割とは何かを、存在の大きさとは何かを、映画の中に巧みに描いている。教育的な内容ではなく、娯楽性もないが、心に残る内容は十分にある。
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2012年3月25日 (日)

個性を育てる

人間の個性は、個室によってはぐくまれる。個性は個室から、である。ではなぜ、個室によって人間の個性が育つのだろうか。それは、「区切り」である。「区切り」とは、自と他の区別のこと。自分は自分らしく生きながら、他者の存在をも尊重する、これを自と他の「区切り」と呼ぶ。それがないと、自分の中に他者の考えが侵入し、自分の考えが外に追いやられてしまう。自分が無くなるということである。これでは、他者に操作される人生を送ることになり、自分の人生を歩むことはできない。
 人間は、自分が他者から尊重されることによって、はじめて自分の存在価値を実感する生き物である。自分が尊重されなければ、自信を持つことも、考えることもできなくなる。
 個性を育てるためには、個室にこもって、自分とは何か、どうあるべきかをじっくり考える時間を持つことである。そんなとき、周囲や親御さんは、あれこれと口出しをず、世話行動に徹し、質問があった時だけ答えるくらいがちょうどいいのである。
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2012年3月24日 (土)

プラスの言葉

人間は言葉によって、落ち込んだり、活き活きしたりする生き物である。セラピールームを訪れる方々は、ショックを受けたときの言葉や、悲しかった言葉を語る。そうすることで、気持ちが癒されていくという。数十年間もの間、無意識の層に閉じ込められたマイナスの言葉を吐き出すことで、空気の入れ替えをしているのである。これをすることで、また明日も生きていこうと思えるのである。
 マイナスの言葉だけをかけられて生きてきた人は、どんなにいいことがあっても、マイナスにしか考えられないという。逆に、プラスの言葉の中で暮らしてきた人は、常に前向きでいられる。マイナスの言葉は、セラピールームで思う存分に語っていただくのがよい。
家庭においても、子どもたちには、常にプラスの言葉だけを与え続けることである。子どもたちの真っ白な頭の中に、それでいいのだよ、というプラスの言葉だけを書き込んでいくことである。それによって、くじけそうなことに出会っても、前向きに生きていくことができるのである。

2012年3月23日 (金)

サインを読み取る

中学1年生男子、引きこもりの相談。お母さんが語るところによれば、引きこもりを始めたきっかけは、ゲーム機の購入直後であるという。中学に合格するまでは、勉強一途の少年で、合格したら、ゲーム機を買う、という両親との約束のもと、勉強に頑張ってきた様子。合格したので、希望の機械を購入。それからは、毎日深夜までゲームに夢中になる。勉強はあまりしないのに、学校の成績は中の上だったという。ところが、ゲーム機を取り上げた頃から、引きこもりを始めたという。
 かれは、引きこもりをすることで、サインを送っているのである。このサインを読み取ることが、両親の課題ですね、と私は提案した。
 自分の言うことが受け入れられない場合、子どもたちは、行動でサインを送っている。これを異常に感じる、と言う両親が多い。曰く、体に良くない、勉強がおろそかになる、口をきかなくなるなどと、あらぬ心配をする。「勝手な思い込みをしないようにしましょう」と重ねて私は申しあげた。こういう場合、児童相談所などの対応法に満足できずにセラピーを受けに来られる方が多い。敏速に対応すれば、子どもたちは納得して、立ち直っていくのである。早期発見、早期対応をしてほしいと念願している。
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2012年3月22日 (木)

言語化

人はいつもストレスのさらされている。悲しいこと、苦しいことがあっても、自己防衛の機能を駆使して、それらを見なかったり、聞かなかった、考えなかったことにして、なんとか精神の崩壊を防いでいる。それでも防ぎきれずに、心に侵入してしまったストレスは、ときに頭痛となったり、腰が痛い、おなかが痛いといった身体症状として、表面化してくる。そんなときには、体の声に耳を傾けることが、心の健康にはよい。サインが出たら、言語化することで、ストレスは解消される。言語化とは、心にわだかまっていることを洗いざらい語ることである。
 セラピールームでは、心に浮かんだことを何でも語ってもらう。すると、「ああ、そんなことで悩んでいたのですね。自分のせいではなかったのですね。」と顔がどんどん、晴れ晴れとしてくるのだ。そんな時間を過ごしていただくことが、セラピーの重要な役割の一つであると考えている。
 一人で考えていると、どうどう巡りして、悩みは深まるばかり。一人で悩んでいる方は、ぜひセラピールームにおいでくださることをお勧めします。
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2012年3月21日 (水)

聞くことの大切さ

人は、話を聞いてもらうだけで、癒されていく。幸せになっていくのである。ところが、ひとは、「その話は何度も聞いた」「ぜいたくな悩み」「悩みはだれでもある」などといわれてきた。人は、アドバイスを求めたり、コメントを求めるために、悩みを語っているのではない。ただ、聞いてほしいだけなのである。話し上手よりも、聞き上手、と言われるとおり、聞くことの大切さを昔から言われてきた。ところが、聞き方を教える教室は極めて少ないのが現状である。今日まで、聞き方の理論と技法をお伝えしてきたが、今回、カルチャーさんのご協力を得て、各地で「心理カウンセラー養成講座」を開講させていただくことができた。この機会に、一人でも奥の方々に、聞き方のコツをつかんでいただくことを念願している。
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2012年3月19日 (月)

言葉の力

 人間は言葉によって生きている。「大丈夫」の一言で安心したり、困難を乗り越えて行こうと思ったりする。人を、無価値な「物」にしてしまうのも、素晴しい人間に育てるのも、言葉一つにかかっているといってもよい。
 
子どもたちには、承認と賞賛の言葉だけをかけてほしいものである。失敗は成功の母と言われているとおり、失敗作から、数々の工業製品が生まれているのである。
 褒めたり、けなしたりという、一貫性のない言葉がけを続けると、子どもたちは将来、失敗を恐れて、チャレンジ精神を失う可能性が高くなるだろう。

 

2012年3月18日 (日)

自立を焦らない

26歳の引きこもりの青年を持つ母親からの相談。
彼は、大学卒業後、配送、引越しの手伝い、コンビニの店員…さまざまな仕事に就いたが、継続せず、自信喪失から、引きこもりとなる。
 私は、引きこもりのメカニズムを説明し、引きこもりの継続をすすめたのである。
 ところが、ある日
突然、父の命令で、製パン工場に連れていく。周囲は、行き出したと喜んだが、私は引きもりの継続をさらにすすめた。想定通り、4日目に無断欠勤。再び引きこもることになってしまったのである。こうして、彼の自信喪失はより深刻なものになってしまった。
 周囲は
、症状そのものを見て判断を下すことが多い。彼の場合、性格、環境、家族関係などを、丹念に聞いて、そうした状況を丸ごと受け止めてあげること必要である。母親は、「では、放っておけばいいのですね」と言うが、そうではなく、受け止めることが大切なのである。
 このように、一見、立ち直ったかのように見える行動を、「見せかけの自立」と呼んでいる。この辺の見分け方は、なかなか難しいが、確かに自立のタイミングはあるのだ。要は、自立をあせらないことである。
JR高崎線上尾駅前、ショーサンプラザ5階、ヨークカルチャーセンターにおいて、「心理カウンセラー養成講座」が開講されます。
3月18日(日)午後1時~2時30分 一日体験説明会
4月 1日(日)午後1時~3時     講座スタート
くわしくは、ヨークカルチャーセンター上尾(ショーサンプラザ5階)電話048-777-0440(代)までお問い合わせください。
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2012年3月17日 (土)

コミュニケーション

 人は一人では生きることができない。常にコミュニケーションの中で生きているのである。人は、どのようにして自分についての知を得るのだろうか。それは、相手との対話によってである。対話を重ねることによって、自分とは何か、自分の生きる意味とはなにかを、見出していくのである。
 
人は、信頼できる相手とのコミュニケーションを通して、自分を知る構造になっている。
 自分の欲望に対して、相手が同意してくれれば、勇気がわく。
 自分の悲しみに対して、相手が共感してくれれば、心はいやされるのである。
 反対に、悲しい時に、「男は泣くものではない」と言われると、自分がどうしてよいのか、分からなくなる。泣きたいときには泣き、笑いたいときには笑う、それが人間である。自分に共感し、理解を示してくれる相手が必要なのである。
JR高崎線上尾駅前、ショーサンプラザ5階、ヨークカルチャーセンターにおいて、「心理カウンセラー養成講座」が開講されます。
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2012年3月16日 (金)

自我理想を持つ

子どもたちは、いろいろなものへチャレンジしていく中で、自分の目標を見出そうとしている。人気者や、人気キャラクターのまねをして自分に最もふさわしいものを取捨選択している。夢中になっていたものに関心がなくなってしまったり、友達の影響で、興味が変わっていったりと、子どもたちの興味は飽くところを知らない。「これなら今の自分にふさわしい」と考えて取り入れた人物を「自我理想」と呼ぶ。子どもは常に、理想自我と、現実に取り入れられた自我理想との間を行き来しながら、自分を構成しているのである。こんな時、親御さんは応援してあげることが大切である。JR高崎線上尾駅前、ショーサンプラザ5階、ヨークカルチャーセンターにおいて、「心理カウンセラー養成講座」が開講されます。
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2012年3月15日 (木)

対話相手

 人は、「自分はどう生きるべきか」という問いを立てるときがある。その答えを求めても、多くの場合、すぐには答えは出すことができないものである。
自分の道をすぐに見つけることが出来ないのは、幼少期における抑圧が強かったためであることが多い。心理的束縛を知らず知らずのうちに受けていることが想定される。
 
「どう生きるべきか」という問いに対して、先輩や友人に相談することが多い。その人の意見の裏側には、「私の経験では…」というフレーズが張り付いている。しかし、言われた本人は、相談した手前、その意見にすがりつこうとする傾向がある。しかし、ほとんどの場合、うまくいかない。それは、その人の意見だからである。
 
こんな時、セラピーでは、本人の意見を尊重する。これによって、セラピストに向けられた問いが、クライエントの内面に向かうようになる。すると、隠されていた自分の欲望に目が向く。抑圧されてきた子ども時代の夢や、願望に自ら気づき、語れるようになる。それを聞くのである。
 ここでは、何を語ってもよく、否定、無理、無駄という対応に出会うことはないことに気付くのである。
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2012年3月14日 (水)

自分探しの旅

 人は、人生上のいろいろな問題に直面した時、避けるか、直面すべきか自分に問いかける。直面しようにも、ともに考えてくれる相手はいない。「そんなことを考えるより、仕事だ」といわれて来たからだろうか。それとも、「悩んでも無駄だ」と言われたからだろうか。
避ければ、気持ちは楽になる。しかし、問いが再び頭を持ちあげる、その繰り返し。
 若いときは避けて通れた道も、自分の老いや、家族の変化、周囲の人の死や別れに直面して、避けられなくなる。
「自分は何のために生きて来たのか?」「人間とは何か?」。
 
こんな問いに対して、一人で考えていても、どうどうめぐりするだけである。利害、先輩、後輩という立場を離れた人物に話を聞いてもらうことである。
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2012年3月13日 (火)

誤った期待

 F子は幼いときから器用で、隣家のピアノ教室に通い、師から能力を高く評価されていたので、親も密かな期待を抱いていた。
 
いよいよ大学受験というときに、当然、音楽大学とT大学を受験。見事、両方合格した。F子の中には、音楽を教えることは音楽大学に行かなくてもできる、という思いがあり、T大学を選択していた。
 
ところが母親がこのとき、T大学の入学手続きを忘れ、締め切りを過ぎてから入学金を納めに行った。もちろん不認可。
 
しかたなく、音楽大学に進学。彼女は、親の期待通りに音楽の勉強に打ち込んだが、どうしてもT大学に未練が残っている。それは、カウンセリングの最中、母親のミステイクの話が何度も出ることから、それとわかる。
 
卒業後、ピアノ教室を開いたが、隣家の師が亡くなった時点で彼女も音楽の道から身を引くことになる。親の方は、ここまでしてあげたのに、と言い争いをしたが、結局音楽に熱が戻ることはなかった。
 F子
のように、素直な子どもが、親の考え通りに生きる道を歩まされているケースが多い。
 
F子は、後にT大学出身の人と結婚。一粒種の子をT大学に入学させようと、スパルタ教育を施している。祖父母の欲望が、孫に注がれる例である。
 
F子の母親の失念は、フロイトの失錯行為に相当する。人間の無意識は失錯行為、度忘れ、言い間違い、機知にあらわれるといっている。
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2012年3月12日 (月)

応援団に徹する

3月は、進入学シーズンである。この時期の子どもたちは喜びと不安を抱えた中にいる。希望通りの学校に進学できた子、第二希望の学校に合格した子など、さまざまな思いで、卒業式を迎えることになる。緊張の一年を過ごしてことを、まるごと受け止めてあげることが大切である。進学してからも勉強だ、とか、しっかりやるのだよといった説教めいた言葉は慎む方がよい。結果を子どもと共に、受け入れるのである。進学してからのことは、本人が考えること。親御さんは、あくまでも応援団に徹し、いつでも君の味方だよ、というくらいの態度で援助を惜しまないことである。
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2012年3月11日 (日)

人間関係の基本

  人間関係の基本は母子関係である。その関係の確立が以後の人間関係設立の鍵を握っているといえるのである。
 泣いても母乳を与えられない、抱っこしてくれない、見つめてくれない、施設に預けられるといったことが日常的になれば、この子は成長してから人を信頼しないようになってしまうだろう。対人恐怖症や、視線恐怖症などを発症する可能性も非常に高くなる。常にあたたかな愛情関係の中で暮らすことである。その関係が成立できた時、人は安心・安全・信頼を得ることができるのである。親御さんは、子どもが3歳になるまで、子どものそばを離れず、愛情を持って接し続けてください。
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2012年3月10日 (土)

父の存在

子どもが塾で友達の靴を隠してしまったという相談。友だちに対する嫌がらせであるが、本人は葛藤を抱えているのである。母親の謝罪にもかかわらず、いやがらせはやまず、通塾禁止となる。母は子どもに、塾を変えるのか、勉強が嫌いでこんなことをしたのかと、子どもに問いつめても答えないという。問題は、両親の別居問題である。本人は父の家と、母の家を行ったり来たりの生活。
 
対応を間違えると行動はエスカレートしますよ、と説明したが、その後、学校でもトラブルを起こしたという。塾、学校などは子どもにとっては「社会」だ。この世界は父の世界。父はこの時のためにいるのである。

 

2012年3月 9日 (金)

母と娘の葛藤

 35主婦。結婚して10年。子が欲しいという相談。夫婦関係も良好であったが、対話を重ねる中で、子どもを授かることへの両価性を、無意識的に抱いていることが判明した。
 
夫婦共に身体的な異常はなく、ともに産みたいと思っていることは確実。彼女は今、母になりたい。その気持ちは実母が自分を思う気持である。そのとき自分は想像上の実母になっている。その時の彼女の気持ちは「この子が生まれても幸せにできるだろうか」というもの。それは、「いま子どもを産んでも愛することができるだろうか、夫は子どもを可愛がってくれるだろうか」という、現在の自分に置き換えられる。それは実の両親に対する不信感に置き換えられ、心の奥にしまいこまれ「産んではならない」という無意識の行動へと彼女を導く。それが不妊という形で身体化したのである。
 
私は、その一連の流れを理解してもらい、夫との接し方を伝えた。その後、無事女児を出産したという報告を受けた。
 
妊娠時の夫婦の関係は次世代に連鎖していく。よい連鎖だけでなく、悪い連鎖も受け継がれていく。まるで祟りのように。それをどの段階で断ち切り、よい精神構造に書き換えていくかが問われることになる。いつそれを断ち切るのか。それは、気がついた「今」しかないのである。

 

2012年3月 8日 (木)

連帯感

  連帯感とは、常にあなたと共にいる、という感情である。連帯感の原点は一対一である。相手と、
同じ時間を=分かち合う
同じ時間を=共に生きる
同じ時間を=共に感じる
同じ時間を=共有する
感情である。連帯感を味わった人だけが、人を信頼し、人を愛することができるのである。
 世間では、
「同じ釜の飯を食う」という言葉で、連帯感が語られるが、同じ釜の飯を食しても、時間や空間を別にしたのでは連帯感は生まれない。大事なのは、そろって一緒に食することが、連帯感を生む原動力となるのである。
 食事の時間はテレビを消して、共に楽しく食べることである。話題は何でも構わない。さりげない会話を交えながら、同じものを食すことで、家族のきずなは生まれるのである。

 

2012年3月 7日 (水)

愛の源泉

 愛の源泉は母である。生まれて間もない乳幼児が、最初に出会う人物としての母の存在はきわめて大きい。
 母は、24時間体制で、いつでも、どこでも、無条件に世話をし、乳幼児は、好きな時に眠り、排泄をし、泣く。泣けば、その子の要求が何であるかを母は想像し、適確に対処する。子はそれによって、どんな要求にも応えてもらえることを学ぶ。
 子はこの万能感の中で、安心と安全を体験する。その体験があってはじめて自体愛が生まれ、自体愛が満たされることによって自己愛が生まれる。そしてそれは、母から、兄弟、周囲の人への愛へと、発展していく。
 
その最初の愛の獲得に失敗したとき、子は不安と不信を学び、自分に自信がなく、人に愛着を感じない人に育つことになる。しかしそうした感情は無意識下にしまいまれ、表面上、明るく、手のかからない、いい子を演じることになる。
 子どもには愛を与え続けることである。愛を与えられて初めて、人を愛せる人に育つのだ。人は、自分がされたことしか、人にすることができないのである。子どもには、愛を与え続けることである。

 

2012年3月 6日 (火)

好奇心

最近のスーパーの中にある食堂街は、集合型を採用している。中央にテーブルと、椅子がずらりと配置され、それを取り囲むように中華、イタリアン、日本食、麺類・・・などさまざまな店が軒を連ねてお客を待ち構える形式である。大人たちは、着席して、ひととおり周囲を見渡しながら、食欲と相談してメニューを決めている。子どもたちはというと、端から端まで走りまわって探索に余念がない。お祭り気分である。
 ここで、ちょっとした問題が発生した。一通り走りまわってきた5歳くらいの女の子が、席に着くやいなや、母親から激しく叱責を受けたのだ。彼女は、落ち着きのないことを責められている。子どもにとっては、別世界に興味津津なのである。動き回ることは、探究心に帰着する行動である。叱られたあとの彼女は、椅子にすわったまま動かなくなってしまった。この瞬間、彼女は死んだも同然である。
 子どもたちの探究心の芽を摘むことは、将来の芽を摘むことである。「うちの子は落ち着きがないのです」「母親のスカートの中に入りたがるのです」という訴えに対して、私は「あなたのお子さんは、将来いい子に育ちますよ。」と言うので、親御さんたちはびっくりされる。私はさらに、「そんなことをしない子の方が問題ですよ」と言うことにしている。

2012年3月 5日 (月)

価値を認める

家族連れがレストランのレジで精算をしている。アルバイトの店員は、小さな子どもには、おまけとしてガムがプレゼントされると告げていた。見れば、レジ横の機械の中には、色とりどりのガムの玉が入れられていて、横についているレバーを回すと、そのうちの一個が出てくる仕掛けになっている。子どもはうれしそうにレバーを回す。下から黄色のガムの玉が出てきた。子どもはうれしそうにそれを掌に載せる。その瞬間、その子の母がこう言い放ったのだ。「なんだ、黄色か!」子どもの顔が一気に曇ってしまった。
 母の心ないひとことで、彼の価値観は地に落ちたのである。どんな色であろうと、彼の選んだものに、価値を与えることが大切である。彼の得たものを認めてあげることは、とりもなおさず、彼の心を尊重することである。この子にとって、黄色は嫌いな色の一つのなるに違いない。親御さんは、子どもに、プラスの評価を与えて上げてください。

2012年3月 4日 (日)

人の評価を気にする人

 人の評価を気にしたり、相手の顔色を伺うようにしながら生きている人のことを、他人の人生を生きているという。もちろん、相手に合わせて生きることも、社会生活においては大事。しかし、過剰に合わることは、自分を疲弊させることにもつながる。
 幼少時代から、自己主張が許されず、時間の管理さえも親まかせが日常的になると、自分の主張は否定される、という概念ができてしまう。それなら最初から主張しなければいい、と防衛機制が働いて、言わない、動かない人として人生を送ることになる。それは、自分は死にました、と言っているのと同じことである。心のうちに思いをためていると、いつしか身体を蝕み、病気や身体症状として発症することになりかねない。自分の主張を100%聞き入れてくれる人を持つことが必要だ。

 

2012年3月 3日 (土)

適確な対応

自分の言った言葉の通りに母が動けば、「自分の言葉が通じた」と子どもは実感するだろう。しかし、要求とは違うものが出された場合は、「自分の言葉は間違っているのではないか」「自分の言葉は通じないのではないか」と感じ、自信を失うことになる。このとき、子どもは「自分の言葉は通じない」ということを学ぶことになる。言っても違うものが出されたり、後回しにされることが日常的になれば、子どもは語ることをやめてしまうだろう。
 言われたことに適確に対応することによってのみ、子どもは信頼を学ぶことができる。敏速・適格に対応することは、子どもの心を尊重することにつながるのである。

 

2012年3月 1日 (木)

子どもは見ている

 幼児は母親の目を通して世界を見ている。母親が父親イメージを、「尊敬と畏怖」、「寛容と厳格」のまなざしで見るならば、子どもも同じように「尊敬と畏怖」のまなざしで父を見ることになる。それは、父を尊敬する母をも尊敬することにもなる。
 
子どもは、自分がどういう人を尊敬したらよいのかという判断基準を両親に委ねているのである。このとき、両親の考えに、奇異、偏頗、歪みが内含されていたならば、子どもの考え方も大きな影響を被ることになるのである。

 

 

 

 

 

 

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