見いだす
私たちは、街ですれ違うたくさんの人の中に、知り合いの姿を見つけることがある。それは「見ている」のではなく、その人を「見いだし」ているからだ。その人に関心がある証拠である。多くの人、モノ、事柄のなかで、自分に関心のあるものしか見いだすことはできないのである。赤い服をみて、ある人は、赤い服が好きだった失恋相手を思い出し、別の人は心をときめかしている。人間は、人と同じ感情を抱くことはできないのである。そこに誤解と不理解が生じる。子供が象を飼いたいと言う、その子の関心の先にはいったい何があるのだろうか。
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