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「マーくん、バナナ食べたい」と言っていた子どもが、ある日突然、「僕バナナが食べたい」と言うようになる。母親の「マーくんは何食べたい?」に対するおうむ返しから一気に変わった瞬間である。母子の対話をもう一人の人間が眺めていて、その場合は「マーくん」ではなく、「ボク」と言うのが正しい、と子どもに告げているかのようである。これこそ主体の発見である。ボクは母の所有物ではなく、一個の人間であるという宣言である。このとき子どもは自分を支配する主になるのである。
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