« 満たされる | トップページ | 経験 »
人と人とが繋がるとはどういうことだろう。それは同じ言葉を交わすことだろう。「おはよう」と挨拶されたら、「おはよう」と返事を返すことである。同じ言葉を返されたとき、人は自分の存在が明らかになる。返されなかったときの不気味さはここにある。一瞬、自分がなくなったかのような不安感に陥る。これは恐ろしい体験だ。挨拶とは、自分の存在証明を相手に求める必死の言葉でもあるのだ。