沈着
そのラーメン店には開店前から大勢の客が並んでいるというので、50分並んで開店と同時に一番乗りだ。すぐに作ってくれるのかと思うとさにあらず。客の注文を取り終わり確認し、器を並べてまた確認。その間店員はピクリとも動かない。ところが最後の器を確認し終わったとたんの店員の手さばきは見事であった。彼らは器と客を確認しながらイメージトレーニングし、そのイメージ通りにしているのだ。その落ち着き払った姿に影響されたせいか、客はもくもくと食べ続けた。味は上手い!カウンセリングはこうはいかない。どんな話が提出されるかわからないからだ。子育ての相談が仕事の悩みに発展すれば、ただちにその話にカウンセラーはついていかなければならない。それをフロイトは、「平等に漂う注意」、と表現した。これも上手い!