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近所の公園の入り口に看板が立て掛けてあって、「所有者 埼玉県」と書いてある。誰かが自分は埼玉県だと名乗っている。私が行きつけのレストランを知っていれば、(もちろんそんな店を知ってはいないが)その店は私の所有物になる。曰く、この店のことは詳しいのだ、とばかりに。こうして人はその店や景勝地、はたまた路地の奥にある飲み屋などに愛着が生まれるのだ。自分の店というときの「の」を文法上、所有格と言うと、私の辞書には書いてある。