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本当のことはあるのだろうか。「坂道を駆け上がって行くと海が低くなる」、などという文章を読まされると、本当とは何かを考えさせられる。そもそも坂道を駆け上がるのは駅伝ランナーに任せるべきだ、とか、駆けっぱなしのはずはない、海が自分で下手に出るはずがない・・などと屁理屈をこねていたら友だちはいなくなること受け合いである。表現とは詩的である、そしてその方が本当に聞こえる。私たちは本当と言えるものを一個も持ち合わせてはいないのだ。