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苦痛なことはなるべく思い出さないようにしていても、ちょっとした話のなかにその言葉や名前などが出た瞬間に思い出されることがある。そのことを努めて忘れようとする作業がまた苦痛を復元してしまうことにもなるから厄介だ。あたかも治りかけていた傷に通りかかった友人の手が触れることによって突然痛みに気づかされるように。忘れるよりさらによい方法はないものだろうか。