解説
音楽解説書に、「この曲は、とある森を作曲家が散策中、鳥の声に着想を得て作ったもので…」などと記述してあると、森と鳥、作曲家が目に浮かび、想像がかきたてられ、曲への関心がいっそう高まる。そのとき、会ったこともない人や鳥や森に私は身をおくことができる。それがどうした、と言われればそれまでだが、想像とはあくまでもパーソナルなものだから、耳で楽しみ、言葉に酔い、想像の中に身を浸している。そんな想像の世界にいるというのに、今日は市の広報誌を40軒の家庭に配る役目を思い出してしまっている。
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