ぴったりのモノ
買い物に出かけるとき、ぴったりのモノをイメージして出かける。売り場に向かって一直線だ。そのモノがなかった時の不安はいかばかりだろう。ぴったり来ないのである。仕方なく似たようなものを買う。数日後、やはりそのものが欲しくなり、再び店へ。その連続が私たちの日常である。もしぴったりのモノを手に入れたとしたらどうか。満足してしまい、次への欲望がなくなり、それで永久の安心を得られるのだろうか。そうはいかない。もっと良いモノを欲しいと思うからである。これで満足、もっと欲望…満足してしまった暁には何があるのだろうか。