失くしもの
どこに行ってしまったのかわからない、そんな失くしものの何と多いことか。人生の半分は探し物の時間に充てられている、そんな気さえする毎日である。フロイトによれば、失くしものは無意識そのものだという。大切なものと思っていたものは、果たして重要だったのか。必要不可欠とさえ考えていたものは実際そうだったのか、自分の無意識に考えが到達したとたん、思考停止に陥ってしまう。そんな無意識を知ってしまえば、なんだそうだったのかとスッキリすることもあるものだ。その無意識に至るための方法とはいったい何か。