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挨拶を返してくれなかったときは落ち込む。私の後ろを秩父線のSLが盛大な煙を上げながら通過していく。私の前で子どもが手を振っているので、私は子どもに手を振って応えたが、子どもが手を振る対象は汽車だった。手のやり場は頭しかない。そうだ、私に手を振る人などいるわけはない、と知りつつ誰か見てはいないかと気にしてもいる。私は見られたいのか、見られたくないのか。