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私たちの五感は互いに関連し合い、記憶を呼び覚ましたりしながら私たちを刺激し続けている。うまいコーヒーを飲むとき、香りを嗅ぐ。その香りはかつての友人との思い出のコーヒー店の映像を想起させたり、コーヒーカップのデザインが昔旅した国の旗の色だったりすれば、コーヒーを飲んでいるのか、思い出にひたっているのか、それともその両方なのかが判然としなくなる。味が深いとは、五感がはたらくと同時に記憶もはたらいていることを意味しているのだ。