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品物を選択するとき、私たちはものに触れて選んでいる。触れなくてもよいように思われるが、どうしても触れてしまう。その起源はきっと母との触れ合いにまで遡るのかもしれない。母の手に触れながら、私を歓迎してくれるかどうかを確かめながらそっと伸ばした私の手を握り返してくれたのは遠い日の記憶。あの日はもう帰っては来ないと知りつつ、もしかして…とそっと手を伸ばしているのかもしれない。