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電車の車窓から見る景色はいつも通りだ。この駅あの駅。駅ごとに思い出がつまっている。それを確かめ、吟味し、思いにふけっていると突然違った景色が目に飛び込んでくる。電車を乗り間違えたのだ。頭は真っ白になるが、それは新たなプログラム作成のためのデリートキーを押したと考えよう。対処できる自信が少しついた。汗をかきかき先方を訪ねると、相手は涼しい顔をしている。こちらの頭の中が大回転していたことも知らずに。それでよいではないか。