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人が「忙しかった」と言うとき、聞く側は「忙しかったね」と返事をする。聞く側はその話が真実かどうか確かめられないまま返事をしている。それは言葉を返しているだけだが、語り手にとって共感してくれると嬉しいものだ。そのとき、忙しかったという言葉を信じていることになる。言葉を信じるとは、相手を信じることだ。だから訴える側はホッとできるのである。忙しかった事実を確かめるのではなく、同じ言葉を返すことが肝要である。