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雅びとは、「みやぶ」が語源、京に倣う、諸般を都会風にすることを謂うとモノの本には書いてある。かと言って、すべてが優婉なだけとはかぎらない。御簾を透過する月影に見え隠れする調度品の螺鈿蒔絵に、落剥した優雅さの断片をあきらかに窺えることもある。私たちの言葉の欠片のなかにもきっと自分の本当の姿が映し出されているに違いない。