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生まれてこの方、両親の鍾愛を一身に受けたと豪語するひとの口調には、どこかしら不満気な調子が語尾に残っている。自分の誕生後に弟や妹が生まれれば主役の座から忽ちのうちに引きずり降ろされる。ある人は、もっと厳しくしてほしかっと呟き、別の人は甘くしてほしかったと嘆く。不満はどこまでいっても満たされることはない。