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避暑地の目抜き通りはさながら犬の品評会の様相を呈している。大小さまざま、厚みのある犬、紙みたいにペチャンコの犬…すれ違う観光客の注目と愛撫を受けてご機嫌である。ときおり肩に鳥を乗せた女性のファッションが鸚鵡色していたりする。喧噪がひとしきり収まる頃には、遠くの山の端がくっきりと黄昏色の空に区切りをつけている。明日も別の品種のフェアが行われることだろう。