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山峡のそのまた奥に小さな滝があって、見上げるばかりの水条を中心に紫吹を上げている。ときおり白装束の一群が滝壺の浅瀬を足で探りなから歩を進めている。滝行と見える。やがてその一群がしとどに濡れたまま上がってきた。周囲の人々が異様な人でもやって来たかとばかりに、道を空ける。その周辺にだけ涼気が感じられた。