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鬱金の衣を袒した僧侶を街で見かける頃だ。普段は本堂の華鬘のもと、仏典に目を通しながら見事な声明を上げることに専念している御前様が衣の裾を熱風に曝しながら足早に通るさまは、お盆の時期であることを知らせてくれる。そのときだけは、日本は仏教の国だと認識させられる。その一方で、正月になれば、神道の国の住人になる。何とも平和な国だ。