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我々が、「知っている」と言ったところで、どれほど知っているのか。「知っている」つもりになって少し胸を反らせているだけかもしれない。衒った歴史書を小脇に挟んで古都の寺を巡っては、沢山の謬見に満たされた気持で自国に帰る芸術家風の外国婦人のように、すでにわれわれ日本人が当たり前のように感じている古刹にあらためて感嘆の声を挙げているに過ぎないかもしれない。それでいいではないか、再発見とは外から与えられるものかもしれないからだ。