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朝まだき、マラソンランナーや散歩の人とすれ違うたびに、炳乎たる月影が彼らの横顔を照らす。空気が澄んでいるせいか、その光がより顕証に見える。挨拶をすべきか否か。悩んでいる暇もなく、相手は後方に消え去ってしまう。昼間出会ったとしても分からないだろう。懐中電灯の振れ方で、ああ昨日すれ違ったひとに違いない、そう思いながら歩を進めるだけである。