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友の別業は軽井沢にあった。駅から隘路を辿ってようやく到着した。今回は楽器の練習である。主は炬燵に足を突っ込んで大鼾をかいている。それを横目に掻き鳴らしても怒鳴り込んでくる隣人もいない。腹が空いてくればカップ麺をかき込むだけの夕飯である。腕に自信がないせいか食事が済んだら帰ることにした。寒い軽井沢の夜であった。