« 春どなり | トップページ | 朝戸出 »
暖かくなる頃、人は墓参とともに春の訪れを感じる。塋域に立ち並んだ西之屋型灯籠が参道をいかめしく守っている。さらにその奥は、灰色若しくは黒御影の墓石ばかりである。華やかな樹木も見当たらない。色といえば僧衣だけである。僧侶だけが彼岸と会話できる特別な人として目に映る。経典でも、遠くから僧を見たら崇めよ、と説いているほどである。