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全山は緑の木々で囲繞されている。つい数ヶ月前まで悲しげな茶褐色の襤褸を纏っていた山々とは思われないほどだ。遠くに目を凝らせば、場所によっては斑雪も散見される。足元には赤や黄色の花が太陽光線を浴びている。この賑やかな季節もやがて濃い緑で山の形まで分からなくしてしまう。自然の変化の速度は早い。それに比べて人間の変化の速度はいかに遅いことかしれない。