魔法的な存在
私たちはデパートの店内に山積みになった品物を横目で見ながら、帰り道の土手の片隅になん十年もの間、忘れ去られたように転がっている犬釘に目が行くことがある。そうだ、土手のような場所は、かつて妻沼線が通っていた廃線跡だと気がついたりする。この犬釘は線路を取り外したときのものだと知ると、曲がった錆だらけの鉄の塊が魔法的なものに見えてくる。どうだすごいものを見つけたぞと言いながら玄関に置いたが、だれも見向きもしない。
« 波瀾 | トップページ | 人とちがったこと »
« 波瀾 | トップページ | 人とちがったこと »
私たちはデパートの店内に山積みになった品物を横目で見ながら、帰り道の土手の片隅になん十年もの間、忘れ去られたように転がっている犬釘に目が行くことがある。そうだ、土手のような場所は、かつて妻沼線が通っていた廃線跡だと気がついたりする。この犬釘は線路を取り外したときのものだと知ると、曲がった錆だらけの鉄の塊が魔法的なものに見えてくる。どうだすごいものを見つけたぞと言いながら玄関に置いたが、だれも見向きもしない。
« 波瀾 | トップページ | 人とちがったこと »