味
味わい深い、味がある、と言うときの味はいったい何なのだろう。食べたわけでもないのによい味だ、などと一人ごちている。きっと、私がこの世に生を受けて最初に口にしたもの、それは甘露にも似た味だったにちがいない。喉が渇いたときの水という次元とは異なる救いの味だったのだ。美味しいものを口にするたびに、今は会えない母と出会っているのかもしれない。しかし結果はいつも出会いそこねている。だから「口」に「未」の字が組み合わされているのだろう。こうして永遠の母を訪ねて今日も食べまくっている。
味わい深い、味がある、と言うときの味はいったい何なのだろう。食べたわけでもないのによい味だ、などと一人ごちている。きっと、私がこの世に生を受けて最初に口にしたもの、それは甘露にも似た味だったにちがいない。喉が渇いたときの水という次元とは異なる救いの味だったのだ。美味しいものを口にするたびに、今は会えない母と出会っているのかもしれない。しかし結果はいつも出会いそこねている。だから「口」に「未」の字が組み合わされているのだろう。こうして永遠の母を訪ねて今日も食べまくっている。